妊娠中の異常③

羊水過多症

羊水は、妊娠初期には主に母体の血液成分である血漿からつくられていると考えられていて、妊娠7週頃は10ml程度です。30週前後になると胎児尿も加わることによって700~800mlに増えます。しかし、出産近くになると胎児が飲みこむ羊水量に比べ胎児尿が少なくなり、200~400mlと羊水の量は減ってくるのが普通です。ところが、まれに羊水が異常に増えることがあります。そのため、羊水が800ml以上になると羊水過多症と診断されますが、比較的まれなトラブルであり、羊水量は個人差が大きいものですから、医師から説明がまで神経質になる必要はありません。
最近は超音波検査により羊水量をはかることで羊水過多症が診断されます。急におなかが大きくなるため、胃や腸、胸などが圧迫されてむくみ、発熱、むかつき、便秘などの原因になったり、心臓や肺が圧迫されて動悸や息切れ、ひどいときには呼吸困難に陥ることもあります。原因は、羊膜からの羊水分泌が盛んだったり、胎児の中枢神経系か消化器系に異常があることが考えられます。また、母親に糖尿病があるときや、心臓・腎臓の病気、妊娠中毒症があるとき、胎児が双子のときなどにも起こります。
羊水過多症になった場合は、何が原因かを調べてまらい、適切な治療を受けてください。