妊娠中の異常①

子宮外妊娠

初期段階では下腹もあまり激しく痛まず、さしこむようなシクシクした痛みと軽い出血がだらだらと続きます。産婦人科で診察を受けていれば、早い時期に子宮外妊娠とわかるので、大事にいたることはありません。しかし、月経不順で妊娠に気づくのが遅れた場合などでは、下腹部の激痛や出血などの症状が起きて、初めてわかることもあります。ショック状態を起こしているようなケースでは、一刻も早く病院へ行く必要があります。
卵管妊娠の原因は、受精した卵子が子宮へ入る卵管を通る時、その通路が何らかの理由で狭くなったりすると通りにくくなり、そこに着床して発達してしまうためにおこります。過去に卵管炎や人工妊娠中絶をした人に多くみられます。
卵管のなかで胎児が成長していくと、卵管の壁が破裂して腹腔内に大出血してしまいます。母体の命にかかわる危険性もあるため、卵管着床の診断が確定したら、多くの場合、手術が必要になります。

胞状奇胎

胞状奇胎は子宮の中で胎盤を作っていく絨毛が、何らかの理由で異常に繁殖し、子宮いっぱいに広がって胎児を吸収してしまう病気です。大小さまざまな液体がたまった水泡のような袋状に変化した絨毛は、超音波で映すとぶどうの粒のようにみえます。わが国での胞状奇胎は、250回の妊娠に1回の割合で見られるといわれています。
妊娠8週くらいから、少量の茶色っぽい出血が見られ、つわりの症状が重くなります。そのうちタンパク尿やむくみ、高血圧といった妊娠中毒症と同じような症状が出たりすることもありますが、超音波で映すと7~8週になっても胎児の心拍が認められず、ぶどうの房のようなものが増えてくることから診断がつきます。放っておくと自然流産という形で排泄されますが、その際、大量出血を伴うことがあり、大変危険です。
診断が確定したら、なるべく早く子宮の中を掻把(そうは)してきれいに取り除きます。少しでも残っていると、まれにですが悪性の病気に移行することがsるため、術後もホルモン測定や基礎体温の測定などで定期的なフォローが必要ですが、医師の許可がおりたら次の妊娠は可能です。