遺伝による病気が心配なとき

遺伝子はさまざまな情報を赤ちゃんに伝えます

人間の体は、3兆個もある細胞からできていて、その細胞の1つ1つの内側には細胞膜というものがあります。細胞膜の中には5万~10万の遺伝子があり、それらが集まって染色体と呼ばれる長いDNAの断片を形成しています。精子と卵子はそれぞれ23本ずつの染色体を持っていますが、その中には人間のすべての性質を決定する遺伝子情報が詰まっているのです。
遺伝というと、髪や目、皮膚の色、体形などを連想しがちですが、遺伝子が伝える情報はそれだけではありません。人間として形成されるうえでの基本情報、たとえば、指が5本、といった情報や臓器の発達や機能、骨の成長などの情報も遺伝子には書き込まれているのです。遺伝にかかわる病気としては、先天異常などの病気が挙げられますが、そのような先天的な病気でも、遺伝子によって親から伝わるケースはごくわずか。ダウン症のような染色体異常も、遺伝ではなく、突然変異的に起こるものがほとんどです。遺伝に関わる病気はそれほど多く見られるものではありません。とはいえ、血縁者に遺伝性の病気があり、不安なときは、なるべく早めにかかりつけの産婦人科医に相談するようにしましょう。